火のないところに煙は立たぬ。
つまり、「学歴フィルター」という単語が世の中に蔓延っている時点で、学歴フィルターはあります。というか、おそらく学歴フィルターがないと思っている就活生はいないと思います。
綺麗事を並べているマスコミだけが叩いている印象しかないですが、とりあえずこのテーマを取り上げます。
年間2,000名以上書類選考を行い、500名以上新卒、中途採用面接を行っている私が学歴フィルターについて思うことをウイスキー飲みながら書きなぐります。
採用担当者のリソースは限られている
まず前提として、「学歴」だけで採用することはありません。
入りたい企業のレベルにもよりますが、東京大学卒だから採用しようとか、◯◯大学卒業だから採用しないでおこうとかそういったことはないと思っています。
少なくとも私が所属している企業ではそんなことはしません。
実際、私も書類選考を行っておりますが、学歴のみを基準に合否を決定することはありません。
ただ、学歴を確認しないかといえば、そんなことは決して無く、候補者の方の年齢が新卒に近ければ近いほど学歴を非常に気にしております。むちゃくちゃ見てます。
特に新卒採用の際は、皆同様の経歴を歩んできているわけです。
幼稚園→小学校→中学校→高校→大学→大学院といった具合です。
この同じキャリアを歩んでいる方々について、合否を判断しようと考えた場合、当然学歴気にしませんか?
同じ「幼稚園→小学校→中学校→高校→大学→大学院」であっても、どこの「幼稚園→小学校→中学校→高校→大学→大学院」なのかは非常に大事です。
何故学歴を気にするか。
それは候補者についての情報が限られている中で優秀な方かそうでないかを判別する必要があるからです。
例えるならば、トマトをスーパーで購入する際に、より赤いトマトを選びませんか?
なんとなく他のトマトと比べて美味しそうだからです。
少ない情報で優劣を判断しようとした際には、何らかの手がかりに基づいて判断せざるを得ません。
その際に学歴は有用です。
同じ教育を受けてきて、その成果を高く出せる方のほうが優秀である可能性が高いからです。あくまで可能性です。
ただ採用担当者はたくさんの候補者の合否を選別する必要があるため、候補者一人ひとりを吟味することができません。
本当は実際に採用して、試用的に勤務していただいて、仕事ができる方のみ採用してそれ以外は不採用とするのが確度の高い採用方法でしょう。
が、そんなことはできません。採用担当者も会社のリソースも限られています。
一々お試し勤務なんかできないでしょう。
そうなった場合には、推理するしかないのです。きっと優秀な方なのだろうと。
その際に学歴は、有用なのです。
学歴は実はフェアな指標である
どうしても入社したい企業がある。
その企業が学歴を重んじている会社だとしたら…、どうすればよいか。
答えは単純です。勉強に力を入れて良い大学に入学すればよいだけなのです。
そうすれば学歴が手に入り、志望企業に合格しやすくなるのです。
つまり個人差はあれど、努力をすれば手に入る指標なのです。
これが例えば、宗教、身分、門地で採用試験で合否を判断されたらどうですか?
むちゃくちゃどうしょうもなくないですか?
親ガチャなんて言葉もありますが、宗教、身分、門地ガチャで合否を判断されると理不尽すぎません?自分の責任に全く依存しない判断基準です。
ところが学歴はある程度、自責性のある基準です。
人によっては勉強がむちゃくちゃ得意ということもあるでしょうが、そうでなければ他の人よりも頑張って勉強すればよいだけなのです。
自己責任に還元できる学歴という基準で区別されるのは、実は納得できるものなのです。
学歴がなかったらどうすべきか
じゃあ学歴がなかったらどうすべきか。
勉強ができる証明として、資格を取りましょう。
中途採用の方でしたら、むちゃくちゃ仕事を頑張って成果を出しましょう。
結局、学歴は仕事ができる可能性が高いというだけの指標だと思うので、実際に仕事ができることを証明してしましょう。あるいは学歴以外の客観的な指標で勉強ができることを証明しましょう。
そうすれば学歴がなくとも、仕事ができる可能性が高い方だと判断され、学歴フィルターを跳ね返すことができます。
中途採用になるほど学歴を気にされなくなるのは、職歴である程度仕事ができる方かどうか判断できるからです。
結局、学歴は仕事ができる可能性が高いという指標にしかなりませんので、仕事ができる方だと判断できれば、学歴は不要です。
まとめ
- 学歴が高い人は、仕事ができる可能性が高いという前提で新卒採用は行われている
- 学歴は努力すれば手に入るので、実はフェアな指標
- 学歴以外の客観的指標で評価を覆すことは可能
ぱっと思ったことを記しましたので、また更新しましょう。
精度を上げてまいります。
よろしくお願いいたします。
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